茶道の道具まとめ3(建水、茶筅、柄杓、茶巾、帛紗)

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今まで紹介してきた茶道で使用する道具に関する記事です。今回で最後になりますが、出来るだけ分かりやすく書いてるので集中して読んでくださると幸いです。

『⑬建水』

建水(けんすい)とは、茶の席中で茶碗をすすいだ湯水を捨て入れるために必要となる器の事です。
建水はお茶の席の中でも最も格の低い道具とされているため、点前の際は勝手付に置かれ客からは見えにくいところで使われるようにし、会記でも最後尾の一段下げたところに記されています。
古くは『みずこぼし』と言われており、水翻、水覆、水建、水下などと書く事もあります。今の時代には建水と書いて『けんすい』とも、『こぼし』とも呼ばれています。唐銅、砂張、毛織(もうる)、七宝、鍍金、真鍮(しんちゅう)などの金属や陶磁器、竹木製でつくられており、特に決まった形もありません。
唐物や南蛮物は雑器からの転用が多く、曲物は紹鴎が勝手用に使ったのを利休が席に持ち込んだと言われており、面桶(めんつう)とも言い、木地のままのものが正式なものとされます。

『⑭茶筅』

茶筅(ちゃせん)とは、茶碗に抹茶と湯を入れ、それを撹拌するために用いる竹製の道具の事を指します。
10センチほどの竹筒の先半分以上を細かく裂いて糸で編んだもので、その形は流儀や用途によって数多く存在しており、表千家では煤竹、裏千家を含むほとんどの流派では白竹(淡竹)、武者小路千家では紫竹(黒竹)が使われています。
穂先の形状も流儀により様々なものがありますが、武者小路千家の茶筅は穂先が真直ぐになっており、外穂の先端を内に曲げる形状のものは、裏千家流で先端を曲げたことが始まりになっており、利休以降に出現していて、官休庵流(武者小路千家)は利休形に最も近い形をしています。
ささら状で軟らかい『数穂』が薄茶用で、数穂の半数くらいの穂の数で堅くしっかりした穂先の『荒穂』が濃茶用、他に天目茶碗に使う『天目茶筅』、筒茶碗に使う『長茶筅』などがあります。

『⑮柄杓』

柄杓(ひしゃく)とは、湯や水を汲み取るための柄のついた容器の事を指します。
点前に用いるものは竹製であるのが多く、湯水を汲む円筒状の容器の部分を『合(ごう)』と言い、合に長い柄を取り付けてあります。この柄を取り付けた部分が月形になっている事から『月形(つきがた)』と言い、柄が合の中まで突き通しになっている部分が『指通(さしとうし)』と言います。
月形には、一般の点前に用いて風炉用と炉用があり、風炉用は合が小さくなっており、柄の端の部分である『切止(きりどめ)』の身の方を斜めに削いであり、炉用は、合が大きく、切止の皮目の方を斜めに削いであります。指通は、特殊な点前に用いて普通は用いる事がありません。
柄杓を扱う時には、炉には合を伏せて釜にかけ、風炉には合を仰向けて釜にかけます。
風炉の場合には、柄杓を置く時の扱いが、茶碗を洗うための湯を汲んだ後の『切柄杓』、茶を点てるための湯を汲んだ後の『置柄杓』、水を汲んだ後の『引柄杓』の三通りがあります。

『⑯茶巾』

茶巾(ちゃきん)とは、茶碗をふくのに使う布の事を指します。
奈良晒(ならざらし)などの麻布が用いられる事が多く、流儀や用途により大きさが違います。表千家と裏千家が使用する茶巾は、曲尺で長さ一尺(30.3cm)で、幅五寸(15.2cm)となっています。武者小路千家の使用する茶巾は、鯨尺で八寸(30.3cm)幅の麻の布を、三寸三分(12.5cm)の長さに裁ち、両端の裁ち目を片面に縫目、片面には折り込んだ縫代が見えるよう反対にかがり縫いして、裏表がないように出来ています。

『⑰帛紗』

帛紗(ふくさ)とは、茶の湯で点前の際に茶器を拭いたり、拝見の折に器物の下に敷いたりする方形の布の事を指します。その他にも『服紗』や『袱紗』などとも書く事もあります。袱紗物(ふくさもの)とも呼びます。大きさは八寸八分×九寸三分(曲尺)が利休形とされます。
仕立て方は、三方縫いとなっており、縫い目のない折りめの一辺をわさと言います。
帛紗には、『使い帛紗』と『出し帛紗』の2種類があり、使い帛紗は点前の時に、茶器や茶杓を拭き清め、釜の蓋などの熱いものを取り扱う時に使い、用いる裂地は主に塩瀬(畝のある羽二重)で、男は紫色、女は朱色、老人は黄を基本とし、染柄も趣向で用いられます。
出し帛紗は、濃茶のとき茶碗に添えて出す帛紗で、用いられる裂地は名物裂などで、大きさは流儀により異なり、表千家や武者小路千家では小帛紗は使わず、使い帛紗と同じ大きさですが、裏千家では出し帛紗には『古帛紗』と称する寸法が五寸角で出し帛紗より小さい小帛紗を使います。

『まとめ』

茶道に関わる道具って思っていた以上に存在していたんですね。一つ一つお茶を楽しむためには必要不可欠な物ばかりです。流派によって用意する物や道具の材質まで変わってくるのも驚きでしたね。今後、茶道を学んでみたい人の参考になってくれれば幸いです。

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